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キャプテンコージの世界一周旅日記

アラブの人々 ~恋愛編~

シリア ヨルダン

地図イスラム教では、男は4人まで奥さんを持つ事を許されている。法律でそれを規定している国は、今ではもうないとは思うのだが、とにかくムスリムの男はそれを理由によく女を口説く。

俺が女の子と二人でいる時に、ムスリムの男と話す機会があったとする。道端で声を掛けてきたおっさんでも、たばこ屋のおっさんでも、とにかくまずは俺達2人の関係を聞いてくる。

「友達だ」と答えると、その瞬間から俺には目もくれずに女の子を口説きに入る。「恋人だ」と答えると、俺がいないタイミングを見計らって口説き始める。「夫婦」と答えた時は、さすがに大人しく引き下がる。そして、その口説きの内容とは、真剣に、真剣に結婚しようと言っているのだ!もちろん全てがそうではない。俺をシリアの彼氏にしてくれというパターンもあるが、おっさんやおじいさんの多くは結婚を迫る。

「俺には1人女房がいるんだが、2番目の奥さんになってくれないか?」
「ダメです」
「大切にするから。絶対に幸せにするよ」
「イヤです」
「俺はラクダを100頭持っているぞ」
「そんなの関係ない」
「馬だって50頭持っているし、家だってある」
「ダメだと言ったらダメ」
「何故なんだ?どうしてラクダも馬もたくさん持っているのに、何の不満があるんだ?」

こんな事を大真面目に言っているのだ。

一度、「恋人だ」と答えた時に、そのおっさんは俺に交渉を持ちかけて来た事があった。

「お前の彼女をラクダ200頭で俺に譲らないか?」「それはちょっと難しいな」と俺が答えると、「よーし、300頭でどうだ!」と言って来た。「よしっ、それで手を打った!」と俺が言った時、一緒にいた女の子は大慌てだった。それで本当に手を打っていたら、俺はラクダをまじで貰えたんだろうか・・。

イスラム教では、性が厳しく抑制されている。女の人が全身を黒い布で覆い、顔まで隠すのは、体を人目にさらさないようにする為だ。だからムスリムの男達は、とにかく性に飢えている。

そんな中に外国人の女性がいると、ムスリムの男達にジロジロ見られる事になる。胸元やヒップラインだけでなく、顔、うなじや腕などの露出した肌、髪の毛までもが、彼らの“性”の対象になるのだ。

いや、彼らの見方はジロジロなんかではとても表現できない。限られた目に見える範囲から可能な限りに想像力を働かせるように全神経を集中させて見つめる。ひょっとしてこいつら透視ができるんじゃないかと思わせるくらい、穴の開く程の眼力で凝視する。

だが、さすがに彼らもカップルの女に対しては、そこまであからさまに見ることは出来ない。

俺が女の子とバスの一番後ろの席に座って、二人して眠っていた事があった。ふと、俺が目を開けると、男達がささっと前を向いたような気配を感じた。そこで俺は、今度は薄めを開けて眠ったふりをしてみた。すると、次第に男達が後ろを向き、隣の女の子の寝顔をまじまじと見つめている。しかもバスの中のほぼ全員がだ。そしてまた俺が目を開けると、一斉に彼らは前を向いた。俺は一人笑いを耐えていた。

よく、イスラム圏での女性の一人旅は危険だと言われる。だが実際ムスリムの男性はとても紳士的だし、気が小さいので、荒っぽいことにはまずならない。だが、彼らを発情させない為にも、肌を露出させるような服をさけるという事は、旅行する側のマナーだと俺は思う。