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キャプテンコージの世界一周旅日記

オーロラを求めて【前編】

スウェーデン アビスコ

地図プラハからまたロッテルダムに戻り、やぎちゃんのところで数日過ごした。最後の夜、やぎちゃんのルームメイトのエティやジョンにお別れ会を開いてもらい、すっかり馴染んでしまったロッテルダムを後にしてデンマークの首都、コペンハーゲン行きの夜行バスに乗った。

バスの中で偶然日本人がいたので話していると、なんと俺と同じ浦安在住だった。今回の旅ではイスタンブールで行徳、カイロで南行徳の人と会って驚いていたが、ついに浦安まで来てしまった。地下鉄東西線で一つずつ俺の駅まで近づいたことになる。

16時間バスに揺られてコペンハーゲンに着いた。ご近所のユウジと、やはり同じバスにいたカナダ人のジュリアンと三人でツーリストインフォメーションでホステルを探し、街の中心から近いところから当たってみることにした。一軒目はクローズ、二軒目はフルで、ようやく三軒目に行ったところに入ることができた。気温5度、雨の中を20キロ以上の荷物を背負って1時間以上歩くと、もうその日は宿から出られない。ということで宿のロビーでおしゃべりをしながらその日は過ごした。

ユウジのこの後の予定は、まずノルウェーのオスロに入り、そこからノルウェー海沿いにフィヨルドを訪れながら北上し、ヨーロッパ最北端のノールカップを目指すという。俺も時間があったら取りたかったコースだ。俺はスウェーデンに入り、ストックホルムから北上してラップランド(スカンジナビア半島の北極圏内)のどこかでオーロラが現れるのを待つ予定だ。ジュリアンはスカンジナビアには行きたいけど、まだ何の計画もないという。そこでしばらく俺に付いてくることになった。

写真次の日はコペンハーゲン市内をささっと観光した。世界三大ガッカリの一つと言われる人魚像は、期待を裏切らないしょぼさだった。(他の二つはシンガポールのマーライオンとブリュッセルの小便小僧)そしてその日の夜行バスでストックホルムに入る。

水の都ストックホルムは美しい街だった。古い街並みと近代的なビル、湖沿いの建物や湖に浮かぶ船、全てが調和していて素晴らしい。だがジュリアンは横で「ブロンドの女はどこにいるんだ?」「スウェーデンと言えばブロンド女だろ」なんてことばかり言っている。お前だってブロンドだろが。カナダにもブロンドはたくさんいるだろうと言うと、「スウェーデンのブロンドは本物だって聞いたから」と言っていた。

ストックホルムには何日かゆっくり滞在したかったのだが、やはり一泊だけで翌日の夜行列車でラップランドのアビスコに向かった。今度は19時間の移動だ。これだけのペースで夜行移動を続けるとかなりしんどいのだが、俺はとにかく早くオーロラが見たい。少しでもオーロラを見る確率を高めるため、美しく見るために、新月の時期に合わせて北極圏内に入りたかったのだ。

オーロラを見るのは随分昔からの夢だった。7年前に見たヒマラヤの朝焼けのような、自分の存在を感じなくなるくらいの凄いものを見たいと思っていた。あれからも素晴らしい景色はいろいろと見てきたが、やはりそれは「美しい」や「綺麗」の延長だった。あの朝焼けのような圧倒的な衝撃を俺は求めていた。そして、オーロラは地球上で見ることができる唯一の宇宙現象とも言われる。宇宙を自分の目で見てみたい。宇宙を体で感じてみたい!

写真次の朝列車の中で目を覚ますと、車窓には真っ白い世界が広がっていた。もうラップランドに入っていたのだ。列車はひたすら真っ白な世界を走る。この時期、冬の始めのラップランドでは、太陽は地平線の少し上をキープし、朝焼けだか夕焼けだか分からないような状態がずっと続く。後数週間もすれば一日中太陽が昇らない季節になるそうだ。

正午過ぎに列車はアビスコに着いた。ここでの宿、アビスコ・ツーリステーションは、広大な国立公園の中にポツリとあるホテル兼ビジターセンターで、「一歩外に出れば大自然の真っただ中」といううたい文句に誘われ、オーロラ観測には最適だろうと思って選んだ宿だ。そしてそこはまさにうたい文句通りのところだった。

周りは低い山々に囲まれ、森が広がっている。そんな中、湖のほとりにコテージが点在している。素晴らしい環境だ。きっと夏に来たら気持ちいいだろう。だが、今は11月の終わり。まだ冬になりかけとはいえ、とんでもなく寒い!昼の1時過ぎ、最も暖かい時間帯で気温マイナス17度。一体朝晩はどれくらいになるのかと思うと恐ろしかった。

とにかく、ついにここまで来た。今回の旅、前半戦最後のメインイベント。果たしてオーロラは現れてくれるのだろうか。。。