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キャプテンコージの世界一周旅日記

カテリーナとナタリー【後編】

エクアドル キト

地図その日の帰りの車内で、カルロスからナタリーの病気について聞かされた。1年程前にナタリーは重い病気にかかり、何度か医者に見放され、その度に病院を移り、最近奇跡的に回復に向かって来たということだった。

写真以前ナタリーはソニアやカテリーナとほとんど口もきかない子で、彼らに対してずっと心を閉ざしていたという。(ソニアは数年前に離婚しており、父親は一緒に住んでいない)それが闘病生活を通して、きっと家族の懸命な看病や色々な試み(メディテーションもその一つとして始めたらしい)によって大きな愛情を感じてだと思うが、次第に心を開いていったという話だった。

そんなナタリーにとって、優しく、美しく、健康な姉はどう写っているのだろう。川で元気に遊ぶ姉を、珍しい東洋人の客を一人占めする姉を、華やかな夢に向かって進んでいく姉を、恐らくいつも周りの注目を集めているであろう姉を、ナタリーはどんな気持ちで見ているのだろうか。

写真その数日後、俺はナタリーの誕生パーティに招待された。俺はナタリーとカテリーナが寿司を食べたことがないと言っていたのを思い出し、寿司を振る舞うことにした。

当日材料を買い込み、カルロスのマンションで酢飯を作ってからナタリーの家に向かった。親戚やナタリーの友達など20人程の人が招待されていた。人数が予想以上に多かったこともあって準備に悪戦苦闘してしまったが、なんとかできあがった寿司はマグロのにぎりと、ネギトロ、エビ、カニサラダ、アボガド、梅干、キュウリを色々な組み合わせでミックスした巻き物だった。

味はさておき、皿に並んだ見栄えはなかなかのものだった。招待客の多くが初めての寿司だったらしく、皆喜んで手を米粒だらけにして食べていた。ナタリーもとても喜んでくれた。5円玉に皮紐を通して作ったネックレスのプレゼントも気に入ってくれたらしく、パーティの間ずっと付けていてくれたのもの嬉しかった。

写真ケーキを食べる時になって、ソニアがスピーチをした。ナタリーの闘病生活のこと、ナタリーが病気を克服したのは神様と皆の協力のおかげだということ、これからも家族三人で頑張って行くことなどを話していた。情熱的なスピーチだった。途中からナタリーとカテリーナと三人で抱き合いながら話していた。

それは胸が熱くなる光景だった。俺が感じた羨望や嫉妬のような気持ちとは別次元の、家族の愛情と深い絆を感じた。

OSHOセンターからのスリリングでのどかな帰り道、小さな青い鳥が飛んでいるのを見た。そう、あの有名な、幸せの青い鳥だ!(“あいのり”のエクアドル編で出てきた青い鳥はヤラセじゃないかという噂だが、もちろんこれはヤラセではない)サンドラはエクアドルに住んでもう10年以上が経つが、青い鳥を見たのは初めてだと言う。カルロスも子供の時に一度見て以来らしい。三人車の中で大興奮だった。

青い鳥が、ナタリーに幸せを運んでくれることを祈る。