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キャプテンコージの世界一周旅日記

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バザールで商人となる!

トルコ イスタンブール

地図トルコ、イスタンブール。西と東、ヨーロッパとアジアが出会う街。イスラム文化をベースに、ヨーロッパとアジアのテイストが混ざり合い、独特のエキゾチックなムードを醸し出している。この街に初めて訪れたのは3年前。街、文化、食、人に魅了され、早くまた来たいとずっと思っていた。そして今回、俺はイスタンブールに帰ってきた。

宿に荷物を置いてからまず向かったのはエジプシャンバザール。この中の、とある土産物屋は俺の思い出の場所だ。3年前も毎日のように通い、行く度にエルマチャイ(りんごの紅茶)をご馳走になり、何時間もそこで働く皆やお客さん達と話をして過ごした。

イスタンブールは3年前と大きく変わっていた。物価も高くなっていたし、携帯も随分普及しているし、洋服を着て街を歩く女性が多く目に付くようになっていた。(3年前はイスラム特有のあの黒いベールで全身を隠した女性がまだ多かった)だがエジプシャンバザールは何も変わっていなかった。

はっきりと記憶が蘇る。迷うことなく店まで行けた。店の奥でエドが商品を整理している姿が見える。「エド!」エドが振り向いた。「コージ!」感動の再会だー!っと思ったら、「今忙しいからちょっと待ってて」だって。ガクッ。。。

3年前と同じように俺は毎日バザールの店に通った。だが今回はただのんびりするだけでなく、エドの店を手伝うことになった。

写真バザールには地元のトルコ人や世界各国から来た観光客が毎日何千人と訪れ、店の前を通っていく。俺は店の若い連中と一緒に店の前に立ち、呼び込みをする。どこの国の人かを予想して、その国の言葉で話しかける。エドはもちろん、まだ若いセズギンやジェンクもその道のプロだ。まず予想を外さない。

だが俺は間違えまくる。スペイン人かと思って「ブエナスタルデス!」と声を掛けると、「×◎▲○□^#*・・・」とトルコ語が帰ってきたり、韓国人だと思って「アンニョハセヨー」と呼びかけたら日本人だったり。。。

店で働く皆の語学能力は素晴らしい。18歳のジェンクでさえ、つたないながらも英語、日本語、スペイン語を話す。エドに至っては、スペイン語と日本語は超ペラペラ、英語とフランス語は普通にペラペラ、ドイツ語とロシア語、スペインカタルーニャ地方の言葉であるカタルーニャ語まで話す。

ジェンクはいつもエドとお客さんの会話を横で聞いては、さっと紙や手にメモをする。家に帰ってから辞書を引き、いくつか自分で例文を作って、もう次の日にはそれを使っている。俺が店で働いている間にもみるみる日本語が上達していた。

とにかく店先では道行く人にとことん呼びかける。無視されたり、挨拶だけ返してもらったり、たまに足を止めて商品を見てくれたり。値段を聞かれ、それに答え、そこから値段交渉を始める。商品の値段には大体3つの目安がある。始めの言い値(相手を見てふっかけ幅を決める)、一般的な底値、いいお客さん(お得意さんとは限らない)用の一般的な底値よりさらに安いサービス価格。これらを使い分けて商品を売るのだ。

写真実際ド素人の俺は交渉も下手だし、大して売ることもできないのだが、売れたときはとても嬉しい。店長のネジプは俺が日本人の客を捕まえるのを期待していたようだが、実はそれは難しかった。トルコ人に混ざって客引きをする日本人はやはり怪しいらしい。声を掛けた女の子2人組に、「ちょーあやしー」とこっちまで聞こえる声で言って逃げられたこともある。日本語が分かる店の連中に大笑いされた。逆にトルコ人や西洋人の方が珍しがって俺から買ってくれたりした。

お客さんだけではなく、バザールの他の店で働くトルコ人達もよく来た。「あの店では日本人が働いているぞ」みたいな感じで寄ってくる。何日か経つと、店に出勤するまでバザールの中にある途中の店で何回も挨拶を交わすような状態になっていた。「おう!今日も仕事か?」「コージ!うちの店でチャイでも飲んでから行きなよ!」日本で会社勤めをしていたころは朝の出勤が一日で最も嫌いな時間帯だったが、イスタンでは楽しくてたまらない時間だった。

2週間そんな毎日を送った。そして明日俺はこの街を出て行く。バザールの皆との別れが辛い。だがきっとまた近い将来、俺はこのイスタンブールに帰ってくることになるだろう。

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