株式会社waja株式会社waja

キャプテンコージの世界一周旅日記  >  聖地へ【後編】

キャプテンコージの世界一周旅日記

« 聖地へ【前編】   |   目次に戻る   |   監禁 »

聖地へ【後編】

インド デリー

地図ついにインドへと飛ぶ日がやってきた。本当にバラナシに辿り着けるかは疑問だったが、とにかく行ってみるしかない。真夜中にデリー空港に到着した。そのまま国内線の飛行機のチケットを買えないかとも思ったが、もちろんそんな時間にカウンターが空いているはずもなかった。

写真夜のデリー空港から市内への移動は世界でも有数の難関ポイントであり、トラブルが絶えない。大抵の旅行者は何かしらやられているし、俺も8年前には泣きそうな経験をした。こういう時は空港で夜を明かすのだが、その時俺はなんとなく体がしんどかったため、タクシーで市内まで出ることにした。

“No travel agency, No hotel, Go straight to Main Bazaar right now!”

有無を言わさずこう言ったのが正解だったのか、それともたまたま俺の乗ったタクシーの運ちゃんが善良な市民だったのか(インド人としては失格だが)、とにかく安宿が集まるメイン・バザールまでスムーズに着くことができた。

写真次の日は朝からメイン・バザールの周辺を散歩した。香辛料と人間と牛と牛の糞とその他生活の全てが混ざった、“インドの臭い”としか表現できないこの臭いが懐かしい。喧騒と落ち着き、活気とけだるさが混ざり合ったこの空気。ここは8年前と全く変わっていない。

店の呼び込みや様々なジャンルの売人を適当にかわし、物乞いを無視し、走るリキシャをよけ、牛の糞を踏まないように歩く。チャイを飲み、手でカレーを食い、ビリーを吸う。これだ、これがインドだ。ついに俺はインドに帰ってきた!

だが、上がりつつあるテンションとは別に、昨晩からの体のだるさが取れない。猛烈な暑さのせいか、疲れか、それとも何かもやもやとした嫌な予感が俺を引き止めるのか、バラナシ行きのチケットを買いに行きたくても何故か腰が重い。だがこのままではわざわざインドまで来た意味がない。フィナーレを迎えるべく、聖地バラナシへと行かなければ・・・。

写真その日の夕方から、体の節々が痛くなって来た。少し熱っぽい。これはやばい。まじでやばいかもしれない。風邪か?食中毒か?今朝飲んだ、思いっきり水道水で薄めたラッシーが原因か?とりあえず今は体を休めよう。一晩で体調を戻して、明日こそバラナシへと飛ぼう。

次の日、俺は宿の部屋から外に出ることもできなくなっていた。激しい悪寒と共に、超ド級の下痢に襲われてしまった。このクソ暑いインドで、一人毛布に包まって震えていた。トイレのために毛布から出てズボンを下ろす度に体中に鳥肌が立つ。何も食べることはできず、脱水症状を起こさないように水だけを飲む。

それが数日間続いた。ついにバラナシに行くことはできなかった。

聖地は、遠かった。。。


2004年7月28日、デリー国際空港。搭乗の直前に軽くう○こを漏らし、トイレでパンツを捨てた。そして俺は成田へ向かう飛行機へと乗り込んだ。空ではほとんどの時間をトイレの中で過ごした。

こうして、俺の1年に及ぶ旅は終わった。

« 聖地へ【前編】   |   目次に戻る   |   監禁 »