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キャプテンコージの世界一周旅日記

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テロ、イコール、何だって?

2005年7月7日、ロンドンで同時多発テロが発生し、たくさんの人々が亡くなった。テロをやる人は何かしらのメッセージがあるからやっているのだろうが、なんとか人の命を犠牲にする以外にそのメッセージを伝える方法はないのだろうか。

今回のテロも、アルカイダ系の組織が反抗声明を出しているし(本物のアルカイダではないという見方も多いが)、イスラム過激派の犯行と見られている。断言は出来ないが、その可能性は高いだろう。

当日のニュース23(TBS)でも、テロ関連の特集を組んでいた。テロ関連の専門家とのトークの中で、メインキャスターの筑紫哲也氏が今後のアルカイダやイスラム過激派の動向についての振りでこう言った。

「今後のテロ側、というか、アラブ世界側はどう出てくるのでしょうねぇ」

・・・。

ちょっと待ってよ。筑紫さん、あなたその発言、「テロ=アラブ」にしていませんかーーー!!!

アルカイダは世界が恐れるテロ集団です。イスラム過激派もテロ活動などを行う、イスラムの過激すぎる集団です。でも、イスラム教とイスラム過激派は全く別です。その違いが分かっていないのではないですか???それは、仏教=オウム真理教と言っているのと大差ないですよ。

普通のイスラム教徒は、とても穏やかで優しい人々です。長い間、中東戦争やパレスチナ紛争の被害に苦しんできた分、誰よりも平和を望んでいる人々です。そんな善良なイスラムの人々は、このようなメディアの無責任な(ひょっとしたら計算された?)報道によってますます窮地に追い込まれているのです。

メディアの力というのはとても大きなものです。日常生活で世界で起こっていることを知るのはメディアを通じてのみだから、メディアの言うことは自然に受け入れてしまうわけです。しかも筑紫さんクラスになるとその影響力は絶大です。そんな人がこんな発言をしたら、ニュースを見た人はどう思いますか?

「うわー、やっぱりイスラムって恐ろしいな」
「イスラム教徒は世界を滅ぼす気なのか?」

テロ=イスラム(アラブ=イスラムと言ってもいいでしょう)というイメージを持ってしまったら、こう思ってしまうのも不思議ではないですよね。

そして、その同じトークの中で専門家は、「もちろん日本もテロのターゲットになっていることは間違いないでしょう」とも言っていましたね。確かにそれは間違いないのかもしれない。

でも、テロ=イスラムというイメージを受けた後でそんなことを言われたら、街でアラブ系の顔つきの人がいたら周りの人達はどう思うでしょう。

実際、NYのテロの後、馬鹿なアメリカ人達がアラブ系の人達を無差別に襲ったり殺したりしていましたね。アラブ系と間違えられてインド人も殺されていました。あれもメディアの責任は大きかったでしょう。アメリカがイラクに派兵するために必要だった、テロ=イスラムというイメージ作りにも大きく貢献したわけです。 (NYテロの際のいんちき報道は旅日記ヨルダン編の「中東問題を考える」 で触れています)

イギリスでは、ブレア首相がテロ当日の夜のスピーチでこう言っていた。

「アラブが悪いのではない。殆どのアラブの人々は、我々と同じ善良な市民。今回の犠牲者の中には、そうしたアラブの人々も含まれている」

少しブレア首相を見直したけど、考えてみればこれはとても当たり前のこと。この当たり前の認識を、日本でも持つ必要があります。絶対に、あります。

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