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キャプテンコージの世界一周旅日記

アルゼンチンへようこそ

アルゼンチン ブエノス・アイレス

地図サンチアゴからメンドーサでバスを乗り換え、アルゼンチンの首都、ブエノス・アイレスにやって来た。“南米のパリ”とも言われる通り、街は綺麗に区画され、建物も雰囲気もまさにヨーロッパのようだ。お洒落をした美男美女が通りを歩き、若いタンゴダンサーが自前のラジカセで踊っている。これまでの南米の都市とは全くの別世界だ。

写真どこに行ってもそうするように、俺は夜になってから散歩に出た。南米の都市はどこも治安は悪いのだが、ここは洗練された街ブエノス・アイレス。これまでの都市よりずっと安全だ。通りを歩いていても殺気立った空気がない。余裕だぜと思ってぶらぶらしていると、表通りの立派な銀行のガラスの壁に、巨大な弾痕を発見した。しかも回りのガラスには赤黒い血のりがべっとりと付いている。これはまだかなり新しい。。。俺は早々に散歩を切り上げて宿に帰った。

その日の夜中、ちょっと電話をして来ると言って出て行った同じドミトリーのロイが、銃を持った男達に囲まれ、財布を取られたと言って半ベソかいて帰ってきた。しかもロイは地元のアルゼンチーノだ。まあ地元だろうが旅行者だろうが関係ない。やはりここは南米、油断は禁物だ。

次の日、高校時代の部活の後輩であるタクマが日本からゴールデンウィークの休みを利用してやって来た。俺達は早速街の名所巡りに出かけたのだが、女好きのタクマと一緒だとどうも女性ばかりに目が行ってしまう。アルゼンチンは本当に美男美女が多いのだが、特に女性のレベルは半端なく高い。ちょっとしたお店の店員がめちゃめちゃ綺麗だったりもする。俺達はウィンドウショッピングではないが、ウィンドウショップウォッチングに勤しんだ。

牛肉もアルゼンチンの大きな魅力の1つだ。400g程の血のしたたるようなジューシーなステーキが、2ドルちょっとで食べられる。アルゼンチンは1人当たりの牛肉消費量は世界一だ。俺達もほぼ毎食、朝昼晩とステーキを食べた。

写真ある晩、タクマと俺はサッカーの試合を見に行った。あのディエゴ・マラドーナが在籍していたチーム、ボカ・ジュニオルスのホームゲームだ。ボカは熱い熱いサポーターで有名だ。もちろんスタジアムは熱狂的なボカのサポーターで埋め尽くされていた。

俺達の前の席では、ボカのユニフォームを着た3,4歳の男の子とそのお父さんがいた。ボカが優勢になると立ち上がって叫ぶ父と一緒にその子も立ち上がって応援し、劣勢になれば一緒にブーイングをする。そして他のサポーター達と共に歌い、踊っている。皆こうして何の疑いもなく、コテコテのサポーターに成長していくのだろうなと思った。

試合は前半に両チーム1点ずつを決めた後は特に盛り上がる場面もなく、後半になってからは凡ミスが連発する、だらけた内容だった。当然サポーター達の間にはイライラムードが漂い、暴動でも起こるのではないかと思うような殺気立った雰囲気になってきた。だが試合終了と同時に、散々野次を飛ばしていたサポーター達は立ち上がって選手達に拍手をした。愛らしい光景だった。

写真またある晩、俺達は柄でもなくタンゴのショーを見に行った。地元でも評判の、本場のタンゲリアだった。雰囲気もダンスも演出も素晴らしく、目が釘付けになった。ただ、明らかに俺達は浮いていた。周りの客は全て綺麗な格好をした上品なおじ様おば様達だった。タクマはサッカー観戦用の、ボカのチームカラーである青のTシャツだ。

ショーの最後に、ステージでダンサーと観客がペアになって踊るという企画があった。3人の女性ダンサーのうち1人が、俺達のテーブルに誘いに来た。恥ずかしがりやかつ後輩思いの俺はタクマを行かせた。何が起こっているか理解していない様子のタクマは、ダンサーに手を引かれてステージに上がった。ステージでは上品なおじ様おば様が上品に踊っている。タクマはただ笑顔を引きつらせながらダンサーと向き合っていた。

普段はどこの街に行ってものんびりしている俺だったが、1週間しか時間がないタクマと一緒ということもあり、とても濃い数日間をブエノスで過ごした。そしてついに世界最大の滝、イグアスに向けて俺達は出発した。

ブエノス・アイレスのバス・ターミナルは、とてつもなく巨大なものだった。広大な国内のあらゆる街に行くバス、国境を接するブラジル、パラグアイ、ウルグアイ、チリだけではなく、国をまたいでペルーまで行く国際バスなどが発着するそのターミナル内には、なんと200以上ものバス会社のカウンターがあった。

タクマは夜行バスに乗るのが生まれて初めてらしく、とても興奮していた。単に普通の長距離バスが夜走るだけのことだとは思うのだが、とにかく興奮していた。だがバスに乗り込み、30分もしないうちに俺の横でタクマはぐーすか眠り出した。途中休憩に止まったターミナルで一度起きた他は、ずっと次の朝まで眠り続けていた。

写真

そして俺達は、イグアスの滝の玄関口となる街、プエルト・イグアスに着いた。