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大口運賃値上げムード醸成からの、ヤマトの未払い残業代ニュースに、なんだかな・・・

社長ブログ

2017-03-16

株式会社waja代表取締役CEO
村田高宗

通販物流が、社会問題化しています。インパクトがあったのは、ヤマト運輸が出した荷受け総量規制、そして「アスクル ロジパーク首都圏」火災のニュースです。週刊東洋経済が「物流が壊れる」の特集を組み、DIAMOND onlineは「ヤマトが値上げの先に見据える“アマゾンとの交渉”の中身」の中で「通販事業者は、(中略)今後は消費者のお得感をいたずらに煽るかのような「送料無料」の表示は慎むべきだろう。」とまで書きました。

世論がそんな宅配業者の悲鳴に耳を傾け、味方になり始めた頃を見計らったかのように出てきたのが、ヤマトのサービス残業体質問題で「未払い残業代数百億円規模で業績悪化懸念」のニュースでした。ここ数年、各社の大口向け運賃は上がり続けてきましたが、先の報道もあって今年も「値上げやむなし」のムードは既に出来上がりつつあります。うーむ、未払い残業代の問題は去年あたりからわかってたはずで、このタイミング、なんだかな・・・。

ヤマトの悲鳴は、本当に悲鳴なのか、それとも嬉しい悲鳴なのか?ZOZOタウンの前澤さんは、アマゾン宅配急増、ヤマトに集中 「今の荷物量、無理」(朝日新聞デジタル)を受けて、

とツイートしました。いや、そうなんです、まさしく嬉しい悲鳴だと思うんです。ところが、メディアの論調はやや異なります。まるで、送料無料が何か悪いことをしているようです。

送料無料だからといって、宅配業者さんが無償で運んでいるわけではありません。ECサイト運営者が宅配業者に送料を払っています。見方を変えれば、送料込みでモノの価格になっているわけです。が、これ、そもそも送料だけが異質なのです。通常、モノの価格はオールインクルーシブです。原価、広告宣伝費、販促費、物流費、そして利益、ぜーんぶ入った価格です。なのに、なぜか送料だけは別途発生しても違和感がありません。オールインクルーシブであるはずのモノの価格から、最後(モノと自分の距離を詰める)の部分だけが特別扱いされているのです。

特別な理由は、モノの売り場まで自分を運ぶ(車や電車の運賃)か、それともモノを自分の所まで運んでもらう(配送業者さんの運賃)か?の違いがあるからでしょう。送料だけが特別見えやすいだけで、他の要素にも、それぞれ現場があり、様々な課題を抱えながら、お客様にモノを届けるために働いています。原価には工場で働く人、広告宣伝費には広告代理店マン、販促費にはショップ店員やECサイト運営者、物流費にはドライバー、利益には株主などなど。

最近、労働基準法違反容疑で書類送検された電通も、やはり悲鳴(これは本当に悲鳴だと思います)をあげています。前田さん(知らん人)の書いた「広告業界という無法地帯へ ダイジョーブか、みんな?」も警笛(作者がカウボーイだから、カウベルか?)を、カンカンと鳴らしています。

なお、ECサイト運営者であるwajaは490円の送料をお客様から頂戴しています。これでも、ピック(棚から商品を取り出す)、パック(梱包資材に商品を入れ、宛名を書く)、シップ(送料)を賄うことはできません。モノの価格の外にある分、送料は目立ちますので、実費全てはいただけないのです。wajaのようなマーケット運営者だと、モノの価格に上乗せすることもできませんので、他の利益で補てんするような形になっています。

がんばっているのは、物流だけではありません。我々ECサイトもがんばってます。「来すぎて困る」という状況に胡坐をかかず、皆で一緒に成長できると良いなー。いや、現実そうなっているとは思っているんですが、なんかあまりにもなタイミングだったもんで、つい・・・。

mbo