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| 黄金ルート【前編】 << 目次に戻る >> ぐるりボリビア紀行 黄金ルート【後編】ボリビア ラパス、ウユニ
「田中ジャージ!」 ペンション八幡で一緒だった、田中ジャージ(いつも「田中」と刺繍の入ったジャージを履いていたため、俺がこう命名した女の子)がそこにはいた。俺より一足先にクスコを出たのだが、急ピッチで進んできた俺が追いついてしまったのだ。
まずラパスを出た俺達は、バスでオルーロへ向かった。オルーロは南米の三大祭り(リオ、クスコ、オルーロ)の一つとして有名なのだが、街自体はなんてことのない平凡な街だった。
その後水と食料を調達し、ジープに乗り込んだ。さあ、ついに、憧れのウユニだ。しかしもうここ数日雨は降っていないらしい。水よ、お願いだからまだ残っていてくれ!祈りながらウユニ塩湖へと向かった。 街を出て数十分も走ると、ウユニ塩湖に入った。そこはまさに一面の塩。真っ白い塩の大地が果てしなく広がっていた。遠くに見える山々が、白い大地の上にぽっかりと浮かび上がっているように見える。期待の水は、残念ながらあまり広い範囲では残っていなかった。だが、所々水が残っている部分では、青い空や雲がそのままの色で大地に映し出されている。
塩湖の中にポツリと存在するイスラ・デ・ペスカド(魚の島)に着いた。一応地面の上にあるので“丘”か“山”じゃないかと思うが、湖の上ということで島と呼ばれている。この島の大部分はごつごつした岩と砂でできていて、さらに最大高さ12mという巨大なサボテンが無数に生えており、真っ白い世界の中にあってグロテスクなムードを漂わせている。 島にある小さな山に登った。途中島と塩湖の境目を見下ろすと、白い水の穏やかなビーチのように見えた。そして頂上まで登って回りを見渡すと、今度は雲海の上に突き出している山の頂上にいるような気分になった。そこでジャンプした瞬間の写真を撮ると、まるで空を飛んでいるみたいだと言うことで、みんな夢中になってその写真を撮ろうと頑張った。(今になって思うが、普通に塩湖の上でやっても同じ写真が撮れるんじゃないか?) 魚の島から折り返し、塩のホテル(建物もベッドやテーブルなどの家具も全て塩で作られたホテル)の前で夕陽を待つ。だんだんと地面に落ちる影が長くなってくる。大地が少しずつ暗くなり、遠く山の斜面が色付く。そして、白い地平線に、太陽が沈んだ。薄くオレンジ色に染まった雲だけが残った。 再びジープを走らせ、帰路についた。途中水の張ったところを走っている時、ふと西の方向を振り返ると、そこには目を疑うような世界が広がっていた。慌てて車を止めた。すでに暗くなった空の所々に広がる雲はピンク色に染まっており、それらが塩湖の上に張った水に映し出されて、視界の全てが夕焼けになっているのだ。みんな言葉を失ってその光景を眺めていた。 その日が八幡メンツ最後の夜となった。次の日はラパスに戻る者、チリに抜ける者、アルゼンチンへ向かう者とそれぞれ別れて行った。そして俺は1人ウユニに残った。さて、次はどこに行こうか。
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